この度の能登地震の被害に遭われた方には、心からお見舞い申し上げます。
私も東日本大震災を経験しましたが、災害の恐ろしさについては軽々しく述べるわけにはいきません。とにかく1人でも多くの方へ支援が行き届いてほしいと願っています。
本来であれば3学期が始まっている学校の再開についても、なかなか目処が立たないようですが、被災地の一部の学校ではそういった動きも出て来ているようです。
友達に会って笑顔を見せる子どもたちの姿に、日常の大切さを感じずにはいられません。
自然災害が起こると、その時は自分だったらどうするかとか、日頃から気をつけないとなと思うのですが、日が経つにつれてどうしても薄らいでいきますよね。
子どもたちはその傾向が本当に顕著です。
逆にずっと気にし過ぎるような子もいますけどね。
日本は災害の多い国です。
子どもたちにも防災意識を植え付けておきたいと私も考えています。
そこで、私が学級の中でやってきたことについて今回は紹介したいと思います。
災害については、授業でも取り上げることが社会科や理科、道徳などでもよくありますが、ここではそれは除き、短学活などでの実践例ですね。
自分の子供にしている内容もあるので、家庭の中でも役に立つのではないでしょうか。
全部で4つあります。
①今ここで地震が来たらどうなる?というシミュレーションをしてみる
②巡り巡って自分の暮らしに影響するという具体例を示す
③自分の体験を話す
④日記の宿題にする
①今ここで地震が来たらどうなる?というシミュレーションをしてみる
学校にいる時に地震が起こったら、あなたはどうするか。
授業中だったら?校庭で遊んでいたら?トイレに入っていたら?
想像する、考えてみることはやはりとても大切だと思います。
こうなったらこうしなさい、覚えておくんだよ、では子供の頭の中に残らないと思うんですよね。
まして災害などは我々の予測の範疇を超えることもあるものです。
私は一緒に考えて、議論するようにしています。自分の中での答えはありますが、あまり押し付けないように意識しながら。
②巡り巡って自分の暮らしに影響するという具体例を示す
子どもたちが実感を伴って感じることができるのは、今使っているものや食べているものについてです。
ですから、災害の起こった地域で作られている特産物などを教えるなどして、自分の暮らしにどう影響が出るのか考えさせるようにしています。
このような考え方は災害に限ったことではなく、貿易や国際問題などでも使いますから、割としょっちゅうしています。
③自分の体験を話す
子供よりも少なくとも我々の方が経験を積んでいます。
被災地に知り合いがいることもありますし、その場所を訪れたこともあるかもしれません。
過去の大きな災害の経験について、話すこともできます。
子供にとっては、自分の身近な人が体験した話は、メディアで見たり聞いたりする情報よりずっと価値があると思っています。
④日記の宿題にする
私は週に1回、週末に日記を書くことを宿題にしていることが多いのですが、この宿題の内容を「災害について」と決めて出すこともあります。
まあ個人差はありますが、自分なりに考えを書いてくる子がいますから、後でその子の承諾をとって内容を紹介することもできるわけです。
どんなことを書けばいいかわからない子は、親に相談することもあるでしょう。家庭で防災の話題を話し合うきっかけにもなります。
子供が見ている世界は私たち大人より狭いですから、我々はそれを補佐してあげる役目があると思っています。
自分の住んでいる地域にいつ大きな災害が起こるかは誰もわかりません。
そうなった時に少しでも助けになるように、教えるのではなく、考える手助けをしながら、意識を高めていきたいと思っています。