いつも同じようなことで注意されている子っています。
学級担任はそれに慣れてしまい、この子はこうなんだよなあ、と決めつけてしまうことが珍しくありません。
無理もないです。
いつも苦労させられていますからね。
その決めつけが、子どもたちの自己肯定感ややる気を削いでいることも、なんとなくわかってはいるものの、なかなか脱却できない、という担任は多いです。
どうすれば、こういった負の連鎖から脱却できるのでしょうか。
指導と傾聴を分担する、ということを以前書きました。
それもとても有効です。
ですが今回は、学級担任が持つべき考え方というものに焦点を当てていきたいと思います。
結論から言えば、
「本気であることを見せる」
ということです。
いつも同じようなことをやって注意されている子には共通点があります。
どうせ俺なんか。
という気持ちを持っているということです。
半ば諦めの気持ちを持っている子は、担任にとっては扱いづらくて、なかなか指導が入っていきません。
ですから、その諦めの気持ちを少しでも無くしていくようにしていく必要があります。
「私は諦めないよ」
「あなたが1ミリでも変わろうという気持ちがあるのなら応援する」
などと直接話すことが必要です。
こういう子はいつちゃんと聞いているか、話が伝わっているかは態度にはあまり表れませんから、何度も何度も話すことをしてきましたね。
そして、その子がもし少しやる気を出して何かをしたとしても、周囲の子から見ればまだまだ全然足りないレベルだ、という場面も出てくると思います。
全体指導の中では、やる気を出してるねなんて褒めることはできませんし、それどころか注意することだってあるかもしれません。
ですが、後でこっそり呼んで、
「前よりも頑張っていたよなあ。ちょっと感心した」
なんてことを伝え続けるようにしてきました。
やはり、「自分を見てくれている」と思うと子供って変わっていきます。
「諦めない」という本気の姿勢を見せることが必要なのです。
もう一つ、本気の姿勢を見せる点があります。
それは「譲らない」という姿勢です。
いつも注意されているような子は、何かしらの理由をつけて逃げ道を探すのが得意な子が多いです。
それに負けてしまってはいけません。
担任として譲れない部分をしっかりと持っておき、そのラインは常に一定である必要があります。
観点をしっかりと意識しておくといいと思います。
私であれば、
・周りに迷惑を掛けること
・自分自身にとってプラスにならないこと
・人に堂々と言えないようなこと
あたりを観点としていて、子どもたちにもこれは許さないよ、と話していましたね。
ここを逸脱した場合は、厳しく指導しました。
他にやることがあっても、忙しくても、「譲らない」のです。
「諦めない」
「譲らない」
本気であることを示すことによって、子どもたちは変わっていきます。
最初は大変ですが、後々の学級経営の負担が減っていくことにも繋がっていきますから、結果的には楽になるんですよね。