担任をしていると,必ず褒める場面,注意する場面があります。
褒め方や注意の仕方はさまざまなパターンがありますが、その後の子どもたちの姿を考え、意図することで効果は大きく違います。
ではどんなことを心がければよいのでしょうか。
そんなことを今回は述べたいと思います。
【低学年の場合】
みんなの前で大げさに褒めることがあります。
「◯◯さん、素敵!」
「すごい、みんなこっちきちんと見てる、かっこいい!」
みんなの前で褒めるということが、低学年の児童の場合は他の児童への波及効果も大きいです。
自分も褒められたい、という気持ちがありますからね。
少し極端なくらいでいいと思います。
まあもちろんそればかりではないですけどね。
注意する場合は、逆にあまり目立たないようにした方がいいことがあります。
小さい子なりのプライドみたいなものがあるのです。
まして自分はできる、と思っている子が多いですから、そう言った思いを潰してしまわないように意識します。
手遊びはその場に行ってジェスチャーでやめるように伝えるとか、おしゃべりは一度注意してやめなかった時は、授業後呼んで個別に注意するとかしますね。
【高学年の場合】
注意する場面で、みんなに聞こえるようにあえてする時があります。
私は、
「みんなに聞こえるように注意しているときは、自分たちにも言っていると思って聞きなさい。今はこの子だけど、みんなにも当てはまったり考えたりしてほしい時もあるんだ。だから聞こえるように話してるからね。先生も同じ話を何度もしたくないしね。」
などと話しています。
高学年になると、この先生はどのくらい許してくれるのだろうか、と試してきます。
その線引きはブレることなく、ここのラインを超えたらダメだというのはしっかり伝えることを意識していますね。
称賛は全体で褒めることよりも、個別に呼び出して言ってあげた方が良い場合があります。
あの時のあなたのあの行動は素晴らしかった。見ていないところでもしっかりやるのがすごいと思ったよ。
あの場面であんな発言できるのは、さすが◯◯さんだよ。なかなか言えないと思うよ。
先生は見てくれているんだ。
ちゃんとやってれば認めてくれる人がいる。
それを感じさせることはやはりとても大切です。
周りの空気に流されたり、いい子ぶるなと言われがちなこの世代です。正しいことをしている子を見落とさないのは、担任の仕事ですよね。
たくさんの子供を相手にする教員にとって、全体に対して良い影響を与えるようにするにはどうすれば良いかという考えは、その後の仕事の負担を減らす意味でもとても大切です。
その場その場で対応していては、心も体も疲れ切ってしまいます。
若い担任の先生方にそんな状況が多いように感じます。まあ、それだけではないですが…。
効果的に褒め、注意して、学級経営がうまく回っていくようにしていきたいものです。