小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

運動会のあり方について考える

連休が明けると、私の地方では運動会に向けて練習が行われるようになります。

 

秋に運動会を行う地方が多いとは思いますが、北国では春に運動会を行うのが当たり前なんですよね。

 

個人的にはこの時期は花粉症がひどく出るので、外に出るのがとても大変なんですけどね。笑

 

 

この「運動会」、最近は順位づけの賛否や組体操についてなどで話題になることが多いです。

 

 

ということで、今回は運動会のあり方について考えてみたいと思います。

 

先日教員の知り合いから聞いた話では、年度末の保護者アンケートで、「リレーをやめて欲しい」という意見が数件あったとのことです。

 

さらに言うと、同じ時期に行う来年度の学校づくりのための参考とする教員へのアンケートでも、「リレーをやめたい」と言う意見が数件あったということでした。

 

 

リレーを無くした方がいい、という意見は、保護者としては「選手が選抜されて、出る種目数に差が出るのはおかしい」という考えが多いのだそうです。

 

私の学校でもリレーは選抜式で行われます。6年生は単独の種目として全員リレーがありますが、複数の学年で行う紅白対抗のリレーに関しては完全に選抜式です。

 

運動会の花形ですから、子どもたちはリレーに選ばれることは一つの目標です。

選ばれると本当に喜びますし、残念ながら選ばれなければ涙を見せることもあります。

 

この辺りが、保護者は不満なのでしょう。出る種目数は同じにすべきという考えもわかります。

 

先ほど、教員のアンケートでも「リレーをやめたい」と意見が出たと述べましたが、「選抜が難しい」「保護者からクレームが来る」「クレームが来ないように多くの時間と労力をかけて選抜するが、果たしてそこまでする必要があるのか」などといった声があったそうです。

 

先生方も負担に感じているのがここから垣間見えます。

 

 

実は運動会、必ずやらなければならないという決まりはないのです。

ここまで配慮しなければならない「運動会」果たして必要なのでしょうか。

 

 

コロナ禍を受けて、運動会は縮小傾向にあります。

 

午前だけの実施にする学校も、私の地域では増えています。

むしろほとんどが午前実施となっているようです。

 

少し見方を変えると、教員の働き方改革を進める上でも、学校行事の精選は必要ですし、運動会などの学校行事は減らしていく流れになっています。

 

ただ、保護者の目線で見た時に、学校に何を求めているか、ということは考えていかなければならないのかなという気はします。

 

学校は勉強だけしておけばいい、という考えを持った保護者はどのくらいいるのでしょうか。

 

全ての行事がなくなった時、保護者はどんな気持ちになるのでしょうか。

 

 

行事はなくてもいい、という家庭もあれば、行事はできるだけやってほしい、という家庭もあるでしょう。

 

やはり公立学校も多様化していき、保護者が学校を選べるようになるのがいいのかなという気もします。

 

ここが難しいところで、学校の少ない小さな町村などは選択の余地がないのだから、多様になんてできるはずないじゃないか、という意見もあるでしょう。

 

公教育というのは、全ての人に対して平等にあるべきという理念はわかります。

 

ただ、平等というのは同じにするということではないのではないでしょうか。

 

私立の高等学校が、スポーツや学業で特徴を出して生徒を集めるように、とまではいかないまでも、「うちは運動会や学習発表会の他にこれだけたくさんの行事がありますよ」という学校もあれば、「うちは行事はほとんどありません。その代わり授業の充実を図ります」という学校もあっていいのではないでしょうか。

 

それを気軽に選べることが、「平等」なのかなといった気がしているのです。