学校は基本的に時間割をもとにして毎日の授業が行われます。
授業のみならず、休み時間や朝自習、朝の会や掃除まで、さまざまな活動が細かくタイムスケジュールで決められています。
チャイムもなりますから、チャイムに合わせるために1日は慌ただしく過ぎていきます。
ですが、子どもたちが思いの外早く学習内容を終わらせてしまったり、作業が早く終わったりして、何分かの間時間が生まれることがあります。
この時間をうまく使える担任は、やはり学級経営がうまくいく人が多いです。
わかっている担任は、隙間時間を埋めるコツのようなものを知っていて、たくさんの引き出しを持っています。
また、アンテナを張っていて、日常から使えるネタを探しているのです。
隙間時間を埋めるために担任がやるものの一つに、ミニゲームがあります。
ミニゲームをやる上でまず意識しているのは、
①誰でも簡単にできること
②道具が少なくて済むこと
③勝敗も大事だけど、そこまで拘らなくていいもの
④多少の学びがある(なくても良い)
ということです。
そうなった時に最強なのは、体を使ったゲームですね。
・じゃんけん
・声
などは、道具が何もいりませんからね。
実際私がやらせているミニゲームはたくさんありますが、そのいくつかを紹介します。
①数字じゃんけん
担任が指で出した数と同じなら勝ち、一つ違いならあいこ、など。
②たし算じゃんけん
相手が出した指の数と合わせて合計が担任が指定した数になるとOK。
③かぶればダメよ
担任が指定したテーマに沿って一斉に声を出す。被っている人が少ない人が勝ち。(被っている人が多いほど勝ちといった逆パターンもできます。)
④ミニマムさんを探せ
1~20くらいの中から数字を選んで紙に書く。一番小さい数を選んだ人の勝ち。ただし、同じ数を選んだ人がいればアウト。
⑤ラッキーNo.
縦列など数人で一斉に指で数字を出し、担任が指定した数になればOK。
まだまだ他にもたくさんありますが、こんな感じです。
先ほどアンテナを張っておいて、日常から使えるネタを探しておくことも必要だという話をしましたが、クイズ番組やバラエティ番組などでミニゲーム的なのをよくやりますよね。
そう言ったものの中から使えるものもたくさんあります。
③の「かぶればダメよ」などは、「行ってみたい都道府県!」などというお題を出すと、子どもたちは一生懸命他の子が言わなそうな都道府県を考えます。最初に前提の話でした、多少の学びがあるという例ですね。
大切なのはゲームをやっている雰囲気作りです。誰でもゲーム自体はやらせることはできるのですが、声がけやルールの徹底など、意外にできていない担任が多いのです。
ゲーム自体に学びの要素はなくても、ルールに則って遊ぶとか、仲間と勝敗をあまり気にせず楽しむとか、社会生活をしていく上での学びはあるのです。
こういうのが苦手な子もいます。休み時間にトラブルを起こすような子に多いのですが、そんな子にミニゲームを通してしっかり教えることも目的の一つですね。
ですから、子どもたちの表情を見ながら、楽しんでいなそうな子はいないか、いたとすればどんな理由で楽しんでいないのか、観察しながら進めることが大切です。
そうすることで、児童理解を深めることができますし、子どもたちの新たな一面を見ることができたりします。
隙間時間の埋め方で、学級経営が変わってくるのです。