小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

働き方改革に必要な「盾」

教員の働き方がブラックすぎるということで、働き方改革を進める動きが多方面から出ています。

 

ブラックとは言いますが、実は教員の多くが「教員」という仕事しか知らず、働き方にしても何が当たり前で何が当たり前ではないのかを知らない人が多いのが実情なのではないかと思います。

 

私もその一人で、教員という仕事しかやったことがありませんので、世の中では常識であっても、自分は知らなかった、あるいは関心がなかったということが多くあります。

 

先日読んだ記事で、働き方改革を進める考え方について書かれていた中に、こんな内容がありました。

 

「時間への意識をどのようにつくればいいか」について、例えば「欠席の子どもへのプリントを郵送するか自宅まで教員が届けるか」の判断に迫られたとき、多くの教師は「自宅に届けたほうが費用がかからない」と考えてしまう。残業代は毎月一定額しか支払われないのだから、人件費と郵送の費用を考えれば郵送なのは明らかです。その発想がなかなか生まれないのです。』(東洋経済オンライン「働き方改革で残業を減らしている学校が取り組んでいる4つのステップ」長尾康子氏より抜粋)

 

私も自宅に届けた方が費用が掛からないなと考えてしまうタイプでした。

そうですよね、人件費と郵送費、どちらが効率が良いかと聞かれたら郵送ですよね。

 

しかし、この流れの中に、我々教員は「郵送の準備をするぐらいなら行った方が早い」とか「郵送して冷たい担任だと思われないだろうか」とか「玄関先で少し保護者と話ができるかもしれない」などといった付随する考えが加わってくるわけです。

 

私たち教員が世の中の常識・非常識を知らないという点はもちろんあると思います。

でも、学校という特殊な現場の中で、何が効率的かというのはわかっているのだけれども、できない・しないこともあるなあということも同時に思うのです。

 

大切な子供を預かっているということから、「保護者はここまでしないと納得しないのでは」という思いが勝ってしまうのですよね。

 

一教員が判断して非効率的なやり方をしている、というのとも違い、こういった土壌が学校現場に根付いている、ということが問題なのでしょうか。

 

管理職もこのような効率的でないやり方を推奨している面があるということも言えますよね。保護者満足度を第一で考えると、私達教員の働き方改革を優先して考えられるはずがないのです。

 

 

先ほど紹介した長尾康子さんの記事の中に、こんな文があります。

 

「まずはリーダーシップと、リスクを取る役割を校長先生に担っていただきたいです。例えば100人中、1人でもガラケーの保護者がいたらチャットではなく全員紙のプリントで連絡をする。これはリスクにフォーカスしすぎて非効率になる典型例です。ここは校長先生が、1人には紙で対応し、あとはチャットで送るという決断をしてほしいです。

 

さらに、教育委員会が盾になってくれる地域は働き方改革が進みます。働き方改革の取り組みを保護者に説明するのは現場にとって非常に気を使う仕事です。そのときに最後のカードで校長先生が “教育委員会がこの方針なのでご理解を”、もっと言えば “何かあれば教育委員会にお問い合わせください”くらいまで言えるようになると気持ちが楽になります」

 

 

以前から私も持論を述べてきましたが、やはり保護者と直接対峙する教員ではなく、校長や教育委員会が「こういう方針で行く」ということを決めてしまえば、説明はかなり楽になるのですよね。学校間での差も無くなりますし。

 

今は隣の学校の情報が保護者の間でSNSなどを通じてすぐに手に入ります。

そういった面でも行政のリーダーシップは大きいなと思うのです。

このような考えが広まり、ぜひ働き方改革が正しい方向で進んでほしいなと思う次第です。

 

さて、お盆休みが明けるといよいよ2学期に向けて準備が本格的にスタートします。

私の地方は北国ですので、お盆明け1週間後には2学期が始まります。

 

こうやってブログを書いていきながら、休んで鈍った自分の頭を「教員モード」に戻している最中です(笑)。