最近こんな内容の記事を目にしました。
かいつまんで言うと、
①教員は公務員でない方が、人の入れ替わりがもっと生まれるので良いのではないか
②教員は一般常識が足りないので、一般企業で社会経験を2、3年積んでから教職に就いた方が良いのではないか
と言う主張ですね。
納得できる部分もありますし、少し反論したいところもありますので、私の考えを少し述べていきたいと思います。
まず公務員にしない方が良いという点についてです。
公務員であるが故、そのポジションにしがみつく人が多くなることで新たな人材が入ってこないという主張でしたね。
教員を志す人はどんどん減っている現状で、これに公務員という部分もなくなるなら、さらに新たな人材が入ってこない気がします。ですから、公務員にしない方が人の入れ替わりが生まれるという主張は少し違うのかなと思います。
ただ、「教員という職業は圧倒的に適性が求められる職業である」という点は確かにその通りだとは思います。
免許や資格を取ることはできる、教員採用試験には合格できる。しかし、実際現場で働くとなると、試験や資格とはまた別の問題が山ほど出てきます。それに対応、適応できるスキルやメンタルが必要なことは確かです。
ですから、「向かない人」がいることも事実なんですね。向いているか向いていないか、これを教育実習の数週間で見極めることも難しいです。極端な話、「子供が大好き!」と言っている人でも教員に向いていない人もいますし、「子供は嫌い」な人でも向いている人はいますね。
ですから、人の入れ替わりを活発にすべきという考えは理解できます。
その方法が、公務員にしないということではなくて、別な形で出来たら良いのかもしれませんね。
次に、教員は一般常識が足りないという主張についてです。
確かに新採用で入ってくる教員は、大学を出て一年目でいきなり学級担任を持つことになることが多いです。
一般社会で揉まれた経験がないのに、いきなり担任を持つのはどうかという考えもわかります。
しかし、誰だってそうではないでしょうか。どんな仕事でも経験しないところからスタートするのですから。どの業界でも、周囲の人間がサポートすることによって、新しく入ってきた人が一人前になっていくのだと思います。
ただ、教員は確かに独特で、
親も教員をやっていたという教員が多いとか、
教員同士での結婚が多いとか、
教員だけの世界が生活の主となっている人がとても多いんですね。
ですから、「先生は世間知らずだ」というのはわかるところもあるのです。
私自身は学校とは無縁の家庭で育ち教職につきましたが、やはり学校現場の「先生サークル」的な違和感を感じて、他の業種の方と積極的に関わるようにしてきました。すると個性を出せるようになって、学級での指導にもやはり生きましたね。
別な見方をすると、時間外の勤務に関してや、給与面などの待遇に関してなど、世間知らずだから、今のブラックな現場でも働けているのかもしれません。
いろいろ反論したくなる記事ではありましたが、このような記事がたくさん出ることで、教員の現状が世の中に知られ、問題意識を持ってもらえることにつながるのであればありがたいことだと思います。
今後も気になったものはどんどん取り上げていきたいと思います。