小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

若い先生たちの努力

教員の現場も、若い人が少なくなったと感じます。

 


少子化で児童数が減り、学級数が減っていき、学校そのものの数も減ってきました。必要とされる職員数もそれに伴ってもちろん減っていきます。しかし、必要な人数は減るものの、すでに採用されている教員は、必ずどこかに配属されることになるわけです。今いる教員の勤務先を維持するためには、新しく採用する教員を減らしていくしかありません。ということで、当然若い人の比率はどんどん減っていく、という流れで最近まで続いてきました。

 


とはいえ、高い年齢層の教員の数が多いわけですから、ある時期になるとその年齢層の教員が一気に定年を迎えることになります。大量に退職する教員が出てくるのです。最近はその流れを受けて、私の勤務する学校にも、ほぼ毎年新採用が入ってくるようになりました。

 


私の勤務する学校は1学年2クラスくらいの中規模の学校ですが、教員の年齢層のバランスとして、40代50代の学級担任が6割から7割を占め、30代は極端に少なく、そして新採用から3年以内の若い先生が2割から3割、といった具合に歪な構成になっています。都会の学校は違うかもしれませんが、多くの地域の学校では、職員の年齢層として、いわゆるベテランの先生が多く、若い先生もいるのだけれど、中間層になる世代が少ない、という学校が多いのではないでしょうか。

 

 

 

自分のことを少し振り返ると、私は大学を出てすぐに教諭として採用されましたが、今考えるとちょっと恥ずかしいくらいの学級経営をしていたなと思います。いってみれば勢いだけの学級経営でした。今だと問題になる言動などもあったと思います。もちろん新採用の研修などもありましたが、今の研修と比べるとかなり簡素なものでした。うまくいかずに悩むことも多かったですが、それでも保護者にはよくしていただきましたし、先輩の先生からいろんなことを学んでなんとかやってこれました。特に、30代の脂の乗っている世代の先輩の先生の姿に憧れ、あんな風になりたいと思って真似したこともありました。

 


それに比べると、今の若い教員が置かれている状況はかなり厳しいと思います。一筋縄ではいかない子どもたち。特性をもっている児童も学級にはいるでしょう。保護者の求めることも昔と比べると多くなり、ちょっとしたことで連絡を取らないといけません。その中でさらに初任者研修などもあります。初任者研修が充実していること自体は大変よいことなのですが、負担感はやはり大きいでしょう。毎週のように指導案を提出するとなると、寝る時間も削っているのかもしれません。

 


そして、気軽に相談できる先輩の存在がなかなかいないということも大きいと思います。ベテランの先生と採用になったばかりの先生では悩みの質が違います。こんなこと相談していいのかなと思い、自分の心に留めておいてしまうこともあるのかなと思うのです。

 


やはり若い先生の学級は、学級経営がうまくいかないことも多いですし、指導が甘い点もあるのは確かだと思います。ですが、それをうまく我々がカバーして、若さを生かせるようにしていくことが、今後の彼らのためでも、何より子どもたちのためだと思います。

 


幸いにして、私の学校の若い教員は、確かに指導が行き届いていない面はありますが、熱意をもって一生懸命やっています。私が彼らに関わる中で心掛けているのは、適切なアドバイスを送り、適度にガス抜きをさせるということです。

 


ガス抜きをさせるというのは、若いうちはそんなもんだよと自分の失敗談を話したり、全く仕事とは関係のない話をしたりして、悩みのループ状態に入っていかないようにすることです。私が勤務する学校の若い先生方は、非常に真面目な子が多く、ともすれば「自分はダメだ…」となりかねません。経験が少ないのだから当たり前なんだよ、という思いで常に接しています。

 


そして何より、自分が指導の手本を見せるということも意識しています。これがないと何を言っても話に説得力がありませんからね。

 

難しい環境の中で若い彼らは本当によく頑張っています。だからこそ、教員になってよかったなと思ってもらえるようにしたいものです。こうすればいいんだ、こんな風になりたいなと、私が若い頃に先輩の先生方に思ったことができればいいなとは思いながら…

 

まあ、彼らがどう思っているかはわかりませんけどね。