節度って難しいですよね。
今回は「節度」をどう考えるか、どう子どもたちに投げかけていくか、ということについてお話したいと思います。
先日保護者から学校にこんな電話がありました。
「近くのスーパーのフードコートコーナーにいつもいる子どもたちがいる。そこはWi-Fiやコンセントが使い放題で、そこでいつもゲームをやっているようだ。これっていいんですかね?」
本来学校で指導することなのかどうか、ということは置いておいて、自分の子供がそこでゲームをいつもやっているとしたらどんな風に話すでしょうか。
そのお店にはこんな貼り紙がしてあるようです。
「ここは市民の皆さんの憩いの場です」
「どなたでもお気軽にお座りください」
「Wi-Fi、電源もどうぞお使いください」
店側にしても、そこで休憩した人がお金を落としてくれるかもしれませんし、ガラガラの店内よりある程度賑わっている店内の方が入りやすい雰囲気も作れるでしょう。
「店がそれでいいと言っているんだから、何も悪くない」
という考えになっても不思議ではないでしょう。
むしろそれが子供らしい正直な考えであるとも言えるかもしれません。
だからこそ、「節度」というものについて子どもたち一人一人がしっかり考えることができるか、ということが大切になってきます。
この場合、私であればこのように投げかけるかなと思います。
◯どうしてお店はこのような貼り紙を貼っているのか。
◯Wi-Fiやコンセントを使うことは悪いことなのか。
◯なぜ学校に保護者から電話が来たのか。
◯あなただったらどうするか。
道徳の題材になるような話だと思いますので、道徳の授業にするかもしれません。
いずれにしても、多様な考え方があるということを学ぶにはとても良い機会だと思います。
どのぐらいの時間なら、みんなが嫌な気持ちにならないのか?
何人くらいなら?
混雑していたら?
あの子もその子もというように、たくさんのグループがそこに訪ねたら?
周りの人はあなたたちをどういう目で見ているのか?
いろんなことを考える機会になるでしょう。
高学年だけでなく、中学年くらいでもしっかり考えられると思います。
むしろ、習い事などで忙しくない中学年の方が、そのような場に行くことも多いですからね。
絶対にダメなこともあるし、やってもいいこともある。
そしてその中間に位置するような、時にはいいけれど時には良くないこともあるんだということを、実際に例を挙げて考えさせることは、とても大切だと思うんですよね。
良い、悪いで判断するだけでなく、なぜそうなのか、どうすることがベストな判断なのか、考えられる子に育ってほしいなと思っています。