小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

教員人気の低下と業務の複雑化の悪循環

教員人気が低下しています。

採用される教員の資質は下がっていくことが予想されるのにも関わらず、仕事は複雑化、多忙化する現状。

 

一体全体これから先の義務教育はどうなっていくのでしょうか。

 

 

先生方の出張や休暇により、補欠で学級に入る時間がここ数週間続きました。

そこで見えてきたことについて今回は述べたいと思います。

 

どこのクラスにも、手のかかる児童はいるものです。しかし、その手のかかり方、というのが年々エスカレートしているというか、かなり苦労するだろうなというのが手に取るようにわかります。

 

決めつけるわけではないですが、発達障害の疑いがあるだろうなという児童がかなり多く散見されるからです。

 

学級担任が厳しい指導をすると、指導した児童の保護者から連絡が来るならまだいいですが、「先生の言い方が怖い、とうちの子が言っています」

と全然関係のない児童の保護者からクレームが入ったりする昨今です。恐れて厳しい指導を避ける傾向も出てきています。

 

それでも腹を括って自分の考えを貫こうとする教員はもちろん多いですが、リスクを常に抱えた状態での業務です。ストレスは相当のものになります。

 

指導を避ける教員も、学級の荒れを立て直す事ができず、これはこれでストレスを抱えていくのです。

 

その結果大きな事件が起きて、担任が病気休暇をとる…なんてことも起きている現状です。

 

 

発達に問題がある児童も、指導を強くすれば、ある程度は他の児童への迷惑行為などは減らす事ができます。

 

そしてその発達の問題も、学年が上がるにつれて解消されていく事もあります。逆に高学年になるに連れて発達の問題が目立ってくるケースもあります。

 

私も実際、高学年を担任する事が多かったですが、中学年まで学級を荒らしていた児童を何度も受け持ち、いわゆる「立て直し屋」と言われる事もありました。

 

私は男性なので、それだけでなんとなく威厳を示して児童を指導する事もできます。ただ、威厳を示すためには、理に適った指導をする必要があり、他の児童の納得がなくてはなりません。苦労しますが、これまでなんとかやってこれました。

 

ですが、そういった児童を低学年から中学年までの間、担任していた教員もいるわけです。小学校の場合、女性の教員が多いです。低学年、中学年だとその傾向は強くなります。

 

私が受け持った児童を以前担任していた先生方の中には、指導が児童に届かず、何日か休んで病気休暇寸前だったとか、校長に退職を申し出たとか、そんな話も聞いた事があります。

 

学級が荒れると教員に過度のストレスがかかります。その結果病気休暇に入ったり、最悪の場合退職したりということになってしまうのです。

 

 

高いスキルが必要であるにも関わらず、辞める人がどんどん増える一方で、新たに入ろうとする人材は減っています。

 

入ろうとする人材が少なければその少ない中から選ぶ必要があり、必然的に新たな人材の資質も低くなっていくでしょう。

 

これで果たしてこのままやっていけるのでしょうか。

 

 

私自身、ある意味不真面目で少し捻くれていますので、もっとこんなふうに考えたらいいのにとか、ここはこんな言い方で教えればいいのになとか、他の先生方に思うことはありますが、ほとんどの先生方は真面目で勤勉で一生懸命です。

 

イレギュラーな出来事が少なければ、確実に子供に力をつける指導力を持ち合わせている教員がほとんどです。

 

そんな真面目で一生懸命な人たちが、自分の範疇を超えた動きや言動をする児童を前に、どうする事もできなくなり、その結果他の児童にも影響してしまう…

 

 

やはり分業化していくことでしか解決できないのではないかと考えています。

 

担任を複数人で持つ。

個別の支援が必要な児童は別の人が担当する。

おかしなクレームの対応はスクールロイヤーが担当する。

教科担当制にして空き時間を作り、その間必要な保護者対応をする。

時間外の保護者対応はしない。(当番制を敷き、別の人間が担当する)

 

このぐらいの改革が必要な気がします。

校長が決断すれば、できることもありそうな感じがしますが、なかなか難しいのでしょうね。