4月になりました。
今年は1日が土曜日ということもあり、正式に新年度が始まるのは3日からとなりますが、いよいよ新しい年度のスタートです。
新しい教員が赴任し、挨拶回りやら会議やらで大忙しの数日となります。
おそらく全国どこも7日前後が入学式や始業式でしょうから、3~4日で始まってしまうわけです。
そんな学校に、新採用の教員もやってきます。
ドキドキしながら4月を迎えたことでしょう。
教員はブラックだという評判の中で、この仕事を選び、採用試験を合格してきた新採用の教員にはぜひ頑張ってもらいたいと思います。
さて、最近の新採用の教員についてですが、自分が採用になった頃よりは、授業技術についてはちゃんと勉強してきていて、それなりの授業ができる若者が多いなと感じます。
その反面、はっきりと主張できず、何を考えているのかわからなかったり、子供に対しても自分はこう思うとはっきり言えない若者が増えてきているなという印象です。
これが生徒指導面でマイナスに働いてしまうことが多いんですね。
私は新採用の先生が心掛けると良いことについて、いつもこんなアドバイスしています。それを少し紹介します。
大きく4点あります。
①わからないことはわからないと言う
社会人1年目であれば特に、言葉の使い方からわかりませんよね。それがなかなか話ができないい原因になることもあります。
「言葉、合ってますか?」
なんて台詞を挟みながら、積極的に先輩の先生方に話しかけて欲しいですね。
ベテランは逆に「いろいろ教えてあげたい。けど何がわからないんだろう?」と思っていますからね。
②とりあえず後をついて動いてみる
年度始めの数日は、とにかくバタバタしています。先輩教員もあっち行ったりこっち行ったりです。まあ、実際は年度始めだけではなく、年中バタバタしているといっても過言ではないかもしれませんが(笑)。
とりあえず「私も行きます」と言ってついていけば、どんなことをしているのか多少なりとも見えてきます。先輩教員も、新採用がすぐ近くにいると、「これはこうでさ…」という説明もしたくなるというものです。
③子供に頼ってみる、でも人として違うなと思うことはガツンと言う
新学期がスタートして子供と出会ったら、その学校の習わしなどについては、子どもたちの方が先輩です。
ですからたくさん聞けばいいと思います。
「これはどうやって使うの?」「これは何のためにあるの?」「どういう手順で進めればいいの?」
わからないことは子供に聞けばいいのです。
すると子どもたちは、
「先生、これはこうするんだよ」「私が代わりにやってあげます」
と、張り切ってやることでしょう。
ところが、これを進めていくと、先生はわからないからと、勝手な行動をする子が出てくる場合があります。人としていけない行為は学校の習わしとは関係ありませんから、ガツンと指導するのです。
わからないことは聞くけど、人として間違っていることはちゃんと指導するよ、という姿勢を見せることがとても重要なのです。
④しっかりと待つ
最後が一番大切かもしれません。
新採用の教員はこれが最も難しいかもしれませんね。
「しっかりと待つ」ことができない人が多いのです。
伝えなければならないことがあるとつい、時間内に授業内容を終えなければならないとつい、子どもたちに聞く姿勢ができていないのに、話してしまう先生がなんと多いことか。
ちょっとざわざわしていても話し始めてしまったり、指示を出してしまったりということがあるんですね。
静かになるまで黙って待つ、全員の準備ができるまでしっかり待つ、ということはとても大切です。その上で、声の大きさをわざと突然大きくしてみたり、逆に小さくしてみたりして、工夫して伝えることが大事だよとアドバイスしています。
さあ新年度、新採用の先生方も教員のやりがいを十分に感じれるような、そんなお手伝いができればいいなと思っています。