小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

さりげなく動ける先生方は素晴らしい

学校現場がブラックな要因の一つには、現場の教員が勤務の時間管理や仕事内容の効率化ができていないこともありますよ、なんて以前のブログで書いている私ですが、そんな現場の教員のことについて今回は述べていきたいと思います。

 

 

学校の教員の業務は多岐に渡ります。

 

 

日常の授業や学級に関することもあれば、研修部や生徒指導部などの学校運営上の校務分掌と呼ばれる業務、そして運動会や学習発表会などの行事とさまざまです。

 

そして、さらに言うと実はそれだけでなく、その地域の学校間の教員たちで研究を進めるコミュニティや、地域のPTAと共同で行う事業、そして小学校と中学校との連携事業など、自分の学校に関する業務以外にもたくさんあるのです。

 

経験を重ねた教員や、将来を嘱望されるような若手の教員には、今言ったような仕事も回ってくるのです。

 

 

現在の私にもそんな仕事があり、地域の教員が任意で参加する、各教科の研究部会のようなものを取り仕切っています。

 

自分の学校に関する業務と、それ以外の業務、両方を抱えながら仕事をしているのです。

 

そうすると当然忙しくなります。

なぜ忙しくなるのかというと、校内に関する業務であれば、計画段階で同じ学校の先生方に仕事を割り振ることができるのですが、外部の仕事はそうはいかないからです。

 

自分の学校の業務をしっかりとこなしつつ、時間を見つけてそれ以外の仕事をするしかありませんし、自分一人でやるしかないのです。

 

 

ある日のことです。

 

地域の研究部会に関する資料作りに追われる私は、大量の資料を丁合(印刷したものを冊子にして綴じる)するために職員室の後方にある空き机を利用して、印刷物を並べていました。

 

大量の印刷したプリントを並べて、さあやるか、と思って丁合し始めると、それまで職員室の自分の机で作業していた同僚の先生方が立ち上がり、徐に私の丁合を手伝い始めるのです。

 

 

「いろんな仕事抱えて大変ですよね、先輩」

「こういうのは人の力が大きいわよね」

「みんなでやったほうが早いでしょ」

 

なんて言いながら。

 

いつの間にか職員室の先生方全員が丁合を手伝うようになっていました。私の上司も含めてです。

 

丁合というのは人数が多いとあっという間に終わります。終わると先生方は何もなかったかのようにまた自分の机に戻り、さっきまでの仕事をするのです。

 

 

実は学校現場はこのような場面に溢れています。

 

やらなくても困らないけれど、やった方が良い仕事。誰かがやった方が良いけれど、誰がやるかは決まっていない仕事。

 

そんな仕事の多くに、先生方は気付き、進んで取り組んでいるのです。

 

そもそも学校って、人、それも子供たちを相手にしていますから、予定通りにはなかなか進まないんですよね。不測の事態が起きて余分に時間がかかってしまったとしても、相手のためにという自己犠牲の精神がないと、なかなかできない仕事だと思います。

 

教員も給料をもらっていますから、当然お金のために働いているのですが、売り上げを上げるために働いているのではなく、人を育てるために働いていますからね。

 

そうやって育てた人材が、将来の社会の経済を支える、なんて言ったら話が大きすぎますかね。

 

 

学校の働き方改革が進んで、業務の管理がしっかりなされることは大いに結構なことですが、こんな先生方の良さがもし失われるとしたら寂しいなと思います。

 

いつも働き方を効率化しろと述べている私が、こんなことを言うと矛盾しているような気がしますが、やはり先生方は素晴らしいということを言いたくてこんな内容になりました。

ではまた。