小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

教員免許が2年で取得可能に?

最近こんなニュースが出ていましたね。

www.yomiuri.co.jp

 

まあ、この流れの背景には、教員の仕事がブラックであるということが知れ渡るようになり、教員志望の学生が減ってきたことにあるかとは思うのですが、今回はこのニュースについて、私なりの考えを述べていきたいと思います。

 

 

結論としては、これで教員の志望者が増えるかといえば、あまり変わらないだろうというのが私の考えです。

 

ただ、いつまでも今の現状が続くとは限りませんので、オプションとして免許を取っておく、というのはアリだと思いますし、それは私もお勧めしたいと思います。

 

 

まず、自分自身の話をしましょう。

 

私はもう50近くになりますが、地方の国立大学教育学部の出身です。

 

私はどちらかというとたまたまその大学に入学したという感じで、全く教員志望ではありませんでした。ですが、周囲に教員志望者が多くいる環境の中で、就職活動など別の思考をすることが億劫になり、公務員であること、臨時講師で繋げば無職にはならないということなどから、教員採用試験を受けたという感じでした。

 

まあ、それがこうして25年以上も教員を続け、ブログで発信しているのですから不思議なものですが。

 

大学では小学校の養成課程に入りましたが、中学校の教科も1つ(2つかもしれません)は免許を取ることが可能でした。

 

私は中学校なんて当時から忙しいのが目に見えていたのと、1年生の頃に少し怠けすぎて取得単位が少なかったので、中学校の免許を取る気は全くありませんでしたが、周りの友達はみんな頑張って授業を受けていたと記憶しています。

 

 

で、ここから本題ですが、自分の中では大学で学んだことが実際の現場で役に立ったかといえば、そうでもないかなというのが本音です。

 

実際は現場に入ってから、吸収しまくって教員として一人前になっていく感じでした。先輩の先生方や、管理職や初任者担当の先生にいろいろなことを教えてもらったことが大きかったです。

 

最近の初任者などの若者を見ていると一概にそうではない気もしますが(よく勉強してきています)、とはいえ、大学を出て即戦力になるかといえば、やはりそこは現役の教員の方が一日の長があるわけです。

 

ですから、4年学んでも2年学んでも、あまり変わらないかなというのが正直な気持ちです。学ぶ内容は濃いものにして欲しいですが、期間は短くてもいいのかなと思います。

 

4年かけて取る免許が2年になれば、門戸は確実に広がりますからね。

 

これにより教員の質の低下を心配する声もありますが、4年学んでも質が低い人は低いのです(毒舌すみません)。

 

 

ただ、最初に言った通り、これが実現したとしても教員志望者が増えるかというと、なかなか難しいかなと思います。もうみんな知っていますからね、教員の仕事は大変だということを。

 

業務内容を減らし、学校としてやるべきこととそうでないことをしっかりと棲み分けしていくことが、志望者を増やすにはやはり必要なことでしょう。

 

最初に言った免許を取っておくのはオプションとしてアリ、という話はまさに今の話で、これだけ学校の先生はブラックだと言われれば、いつかは潮目が変わる時が来ると思うんですよね。

 

働き方改革が進んで、仕事も充実したものにしつつ、自分の時間も使えるような現場になれば、自分が言うのも何ですが、とてもやりがいのある、良い仕事だと思うのです。

 

 

 

10年くらい前までは、教え子が「教員になりたいんですよね」なんて言ってくると、私は決まって「やめときな。大変だから」と言っていたのですが、今もし小学生や中学生が同じことを言ってきたら、「AIに取られにくい仕事だし、ブラックなのも改善されるかもしれないから、やりたいなら目指してみな」と言いそうな気がします。

 

 

世の中が教員の働き方を改善しなければと目が向いているうちに、思い切った構造改革を進めて欲しいものですね。