小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

精神疾患で教員の休職 過去最多に

精神疾患で休職の教員が令和3年度は5897人と過去最多を記録したという報道がされていました。 

 

これまで最も多かったのは元年度の5478人だそうですが、それよりも400人以上多い数字です。

 

少し長い期間でグラフを見てみても、やはり少しずつ増えていることがわかります。

www.sankei.com

 

今回は教員の休職について、私なりの見解を述べていきたいと思います。

 

 

休職する教員には、それぞれ様々な要因が考えられると思いますが、基本的には「自信の喪失」によるものが多いのだろうと思います。

 

その「自信の喪失」がどこから来るかということで細分化されていくのではないでしょうか。

 

休職の要因を考えながら、その対策について考えていきたいと思います。

 

 

私は小学校の教員ですので、小学校に限って述べますが、おそらく精神的にきついと感じるのは、

 

①学級経営がうまくいかない

②特別に配慮が必む要な児童に振り回される

③生徒指導上問題のある児童への対応

④保護者の不満に対する対応

⑤多種多様な業務を抱え、時間のゆとりがない

 

といったあたりなのではないかと思います。

 

①~③については、児童への対応に関するものですね。結局は「指導が響かない」ことに無力感を感じてしまうのではないかということです。

 

これには両面の考え方があると思います。

 

一つは教員自体に指導力が不足しているという面です。子供の納得感を得られぬまま指導を続けてしまうことにより、言うことを聞かない児童・学級になってしまうという例を何度も見てきました。

 

もう一方では、特性のある児童が何人もいる学級を抱え、間違った指導はしていないのに、そういった子に振り回されてしまい精神的に疲弊していく先生も何人も見てきたのです。

 

学級担任というのは1人が基本ですから、うまくいかない時のストレスは1人で抱えることになります。ありきたりですが、悩みをいえる環境を作ること、チームとしてフォローできる体制を作ること、これが基本となるでしょう。

 

また、ここからはちょっと強めの私見になりますが、いじめの原因になっている児童を出席停止にしたり、指導しても改善されない児童には別の教室を用意したり、特性のある児童に受診を勧めたりといったことが学校主体でできると、教員の負担感も変わるのかなと思います。

 

結局何をするにも保護者の理解を得てやらなければならないという今の状態は、教員が時間的にも精神的にも疲弊してしまうという現実を生んでいます。

 

 

④については、厳しい指導をすると保護者から意見を言われる、逆に放置しすぎても保護者から不満が出る、など対応に苦慮している先生方は多いです。理不尽なことを言ってくる保護者もいますが、多くの場合は文句も言えず合わせていかなければなりません。

 

そして何よりきついのは、保護者の時間に合わせて連絡を取らなければならないということでしょう。保護者ファーストで対応するとそうするしかないですし、管理職もそれを望んでいます。それが結局時間外労働の温床となっている面もあります。

 

緊急の場合や重大な事案のときは別として、保護者からの連絡については、18時以降は電話を取らないとか、その時間以降はフォームで受け付けるとか、ある程度の線引きをして欲しいところです。教員と保護者とが連絡を取り合える時間はこの時間からこの時間までということを決め、学校が発信しても良いかも知れません。

 

⑤について、業務の多さについては言うまでもありませんが、能力差が大きいことも確かです。教員によってはたくさんの業務をサラッとやって帰る人もいるし、たいしたことの無い仕事を長々とやっている人もいます。

 

今盛んに教員の待遇改善で給与についても言われてますが、給与の評価につながる要素をしっかりと吟味していくことが必要でしょう。学校の先生は総合力が問われる面が大きいです。奉仕的な活動も多いです。給与評価につながるある一部分だけ頑張れば良いということにならないようにして欲しいと思います。

 

 

私は休職したことがありませんが、もう嫌だな、辞めたいな、と思った時はこんな時だったなということで、あくまで個人的な見解を述べさせていただきました。

 

最初に休職の要因は「自信の喪失」が大きいと言いましたが、教員自身も自信を持てるように、普段から研修を重ねたり、経験を積んだりすることが大事であることは言うまでも無いと思います。難しい時代ですが、自信を持って指導にあたれる教員が1人でも増えればいいなと思います。