小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

学級が騒がしくならないためのポイント5選

学級が騒がしくなるのはなぜでしょう。

 

「○○先生が担任すると学級が落ち着くよね」

「今年の先生になったら、クラスが騒がしくなった」

 

担任によって、違いが出てくるのは明らかだと何となく感じているものの、なぜそうなるのか、原因はどこにあるのかは簡単に説明できない部分でもあります。

 

学級が静かなのは、威圧的な感じの担任の時もありますし、逆に「何でこの先生はこんなにいつも穏やかなのに子どもたちはシュタッと落ち着いているのかな」と思うこともありますからね。

 

私は男なので、「男の先生」という雰囲気で落ち着かせている部分があるのは否めませんが、それでも騒がしくならないコツのようなものの長年の教員生活で掴んできましたので、それを今回は紹介したいと思います。

 

 

『学級が騒がしくならないためのポイント5選』

今回のポイントは5つです。

 

 

①静かになるまで待つ

②人の話に重ねて言ってくる子に対しては、間髪入れずに反応する

③落ち着いている時に「この雰囲気いいね」と何度も褒める

④騒いでもいい時、自由に言ってもいい時を知らせる

⑤一番目立つ(一番騒がしい子)に対して積極的に話を振っていく

 

 

①静かになるまで待つ

 

これは常套手段としてよく言われています。

しかし、なかなか待てないものです。

私は待っている時間をよく計測していました。

「今私は3分待ちました。ですからみなさんも3分待ってください。それから話します」

なんてことを言ったりしていました。

 

次の活動があって待っていられないことも多いです。

そういう時は時間差があっても、

「2時間目終わりの後、本当は静かになるのを待ちたかったんだけど、次の時間があるからできなかった。みんなは先生を待たせている自覚あった?」

などと言う事もありますね。

 

 

②人の話に重ねて言ってくる子に対しては、間髪入れずに反応する

 

先生が話している時、ある子が言ったことなどに対して、反応して騒ぎ出す子がいます。

「わかるわかる!それでさー…」

「俺の場合はさー…」

こういう子には間髪入れず、

「今それ必要?」

と言います。

「あなたのその話は、私の話より重要ですか?みんなに伝えるべきものですか?だったらどうぞ」

その子が意地になって話し始めたら、私は話を本当にやめます。

後から子どもたちが困ることもあるのですが、実感を伴わないとわからないのであればそうするのが一番です。

変に甘やかして話だけで伝えても、本当の変化はなかなか起きづらいのかなとも感じています。

 

 

③落ち着いている時に「この雰囲気いいね」と何度も褒める

 

子どもたちがどんなに騒がしい学級でも、落ち着いた雰囲気でいる時がたまにはあります。

そんな時は

「いい雰囲気だね」

と無条件で褒めていましたね。

これを何回かやっていると、だんだん回数が多くなってくるんですよね。

 

「先生が自分の話とか、余計な話をしているなと思ったら、それはみんなが素晴らしいということだよ。先生にも余裕ができているということだからね。みんなが立派だから、冗談も言えるし、自分の話もできるんだよ」

なんて話もします。

こうなるとしめたものですね。

 

 

④騒いでもいい時、自由に言ってもいい時を知らせる

 

メリハリをつけることはとても大切です。

「今は騒いでもいいよ」

という時間を作ることで、ガス抜きにもつながります。

 

これは高学年でよくやる手法ですが、教室は少し息を抜いてもいい空間、教室から外に出たら、学校を引っ張る存在としてみられるから少し緊張感を持って過ごす空間、という言い方もしていました。

 

その方が子どもたちも自覚して物事を進めることができる気がします。

 

 

⑤一番目立つ(一番騒がしい子)に対して積極的に話を振っていく

 

おしゃべりな子には先手を打って、

「ねえ、○○さん。何か言いたいことある?」

と積極的にこちらから話を振っていくようにします。しつこいぐらいに。

 

言いたい子というのは、何でもいいからとりあえず声に出したい、という傾向があります。

ですから話を振れば振ったで、何かしら返してくることが多いのです。

ですが、自分が話したい喋りたいが優先して、人の話をあまり聞いていないので、ずれた発言になったり、ただの繰り返しの発言になったりします。

「それさっき言ったけどね」

「今の話と全然関係ない話ですね」

などと結構冷たく言うことを繰り返していると、余計な反応は少なくなってきます。

 

 

以上、5つのポイントを紹介しました。

 

何よりも学級担任(伝える側)が、

「全員にきちんと伝えたい、伝える雰囲気を作っていきたいんだ」

という態度を示すことが大切なのでしょう。

 

その気持ちがあれば、何とかしようと工夫するはずですからね。

特別な支援を必要とする児童への接し方のポイント

特別な支援を要する児童について、私たち教員はさまざまな対応を求められます。

 

特別な支援を要する児童というのは、特別支援学級に在籍している児童や、また保護者の意向で普通学級に在籍しているものの発達障害の傾向の強い特性を持った児童のことです。

 

一様に考えることはできませんが、私はそういう子たちと一緒に活動していて、何となく自分なりの接し方のポイントのようなものがあるなと感じたんですね。

 

今回はそんなことを話題にしたいと思います。

 

題して、

「支援を要する子に接する時のポイント3選」

です。

 

まず大前提として言っておきたいのは、「私なりの」であるということです。

子どもたちは千差万別。

私はたまたま自分の接し方に合う子に出会っただけで、いろいろな子がいますから、私のやり方が全く通用しないことだってあるかもしれません。

 

まああくまで参考として、見て貰えばいいのかなと思っています。

 

 

ではいきましょう。

 

①言葉だけのコミュニケーションではなく、体を使ったコミュニケーションをとる

 

私がやっていたのは、「頭を撫でる」「握手する」「肩をポンポンする」です。子供によっては嫌な子もいますし、セクハラなどと言われることもあるので慎重にやる必要はありますが、保護者にもそうやっていることを伝えて、理解してもらっていますね。

支援の必要な子の中には、人間関係をうまく築くことができない子もいます。教員に対しても妙に馴れ馴れしく接してくる子もいます。それも認めつつ、でもそうじゃないよと教えつつ、距離感を考えることが大切です。

 

 

②特別扱いはしないと言いつつ、時には特別扱いを

 

我々教員は子どもたちに対して平等でなくてはいけません。ですから全体の場ではそのように子どもたちに接します。そうなると、支援が必要な子は落ち着きがなかったり話を聞かなかったりして、注意されることも多くなります。その際には「特別扱いはしない」と厳しい口調で言うこともありますが、少し別の空間で2人だけで話をする時などは、「あなたのことは特別気にしているんだよ。見てるよ」などと言っていますね。

 

 

③叱る時には特性を理解した上で、遠慮せずに叱る

 

特性を理解していないと、叱っても何の意味もなさないことがあります。クールダウンが必要で時間を空けないと話が入ってこない子もいますし、まず自分のことを話さないと気が済まない子もいます。待つという時間も大切になります。納得できる状況にないといくら指導しても何にもならないからです。ですが、「ダメなものがダメだ」という姿勢をはっきり見せることは、子供にとっての信頼につながるような気がするんですよね。大切なのは「納得感」です。

 

あともう一つ、とても大事なのは、短時間で叱り、後に残さないと言うことです。

ネチネチ言われると嫌ですよね。

切り替えがなかなかできない支援の子たちに見本を示す意味でも、しっかり切り替えて接するようにしていますね。

 

 

 

振り返って考えた時に、この3つを意識しているなあと思ったので、今回このような形でまとめてみました。

 

細かなコミュニケーションの仕方は専門で勉強されている方の方が詳しいでしょうし、専門書も多くありますから、そちらを読めば良いでしょう。

 

ただ私自身、他の先生方の接し方を見ていて「もっとこうすればいいのにな」と思うことがあったんですね。

それをまとめてみると、細かい具体的な指導というよりは、「大きな意味での接し方」だなと思ったのです。

スクールカーストを考える〜学級満足度を高める2つのポイント〜

今回は「スクールカースト」について考えてみたいと思います。

 

スクールカーストとは、学級の児童生徒間や集団間で、自然に発生する固定的な序列を指す概念で、インドの階級的な身分制度であるカーストになぞらえて名付けられたといわれています。

簡単にいうと、クラスの中でどのグループに入っているかで序列が決まる、と言った感じでしょうか。

 

先日読んだ記事によると、自分たちのグループが学級の中で「普通である」と答えた人数が多いクラスと、上位から下位にばらつきがあるクラスとを比較すると、それがそのまま学校生活の満足感ともリンクしているということなのだそうです。

 

自分たちが普通だと感じていればいる子が多いほど、学級での満足度が高いということなのだそうです。

 

 

やはりこれが学級経営の一番大切な部分なのではないかと感じます。

 

ある特定の子やグループを優遇したり、学級での活動の中で担任が何も考えないでさまざまな活動のグループ編成をしたりしていると、このような状況に陥りがちだなのと思うのです。

 

私は自分の学級の子どもたちには、

「理想はあなたたちで全部考えて、席替えも班分けもさせたいと思っている。でも、それをやるとうまくいかないことが多いよね。だから先生が口を出すことがあるんだよ」

と言っています。

 

もちろん子どもたちだけで決めてもいい場面もありますし、年度末に近づくと、

「そろそろあなたたちで決めてもいいかもね。それぐらい心が育っていると感じるからね」

などと言って決めさせることもありますが。

 

 

個々の子どもたちの性格や特性、そのときの事情などはもちろんありますが、やはり学級担任の学級経営一つで、このスクールカーストの違いも出てくるのではないかと思っています。

 

 

では学級担任はどのような姿勢で取り組んでいけば良いのでしょうか。

 

ポイントは2つあると思います。

 

 

一つ目は「必要以上の明るさを求めない」ということです。

 

学級が明るく、楽しい雰囲気であるのはとても良いことです。

ですが、「休み時間は外に出て遊ぶのがいい」と担任が言ったり、元気な挨拶を強制したりするのは考えなければなりません。

 

静かに本を読むのが好きな子もいるかもしれないのです。

どうしても昼休みに1人でいる子がいると心配になり、「みんなと遊んでおいで」と言ったりしがちですが、その子としっかり話した上で、どんな子かを理解することが一番大切だと思います。

 

快活さや明るさを一律に求めず、子どもたち一人一人に分け隔てなく接することが求められると思うのです。

 

 

二つ目は、「考えていることを吸い上げる」ということです。

 

簡単に取り組めることとしては日記があります。

私は週に一回ですが、日記の提出をさせていました。

時には自分が最近考えていることや悩みなどを打ち明けてくれる子もいます。児童理解につながっていたんですよね。

話すだけではわからない部分が見えてくるのです。

 

ただ、書くのが苦手な子もいます。

学級会で自分の意見を言いたくてもなかなか言えない子もいます。

 

定期的に時間をとって全員に話を聞いたり、タブレットを活用して匿名で意見をもらってみたり、いろいろな方法で「考えていることを吸い上げる」ことが必要だと思います。

 

 

2つポイントを紹介しましたが、担任のそのような姿勢が、子どもたちにとっても安心感にもつながっていくと思うんですよね。

 

子どもたちにとって安心できる空間をつくりあげるというのは、なかなか簡単なことではありません。私自身もできているかどうか…

 

しかし、その姿勢を忘れてはいけないと思うのです。

教員の残業事情と仕事効率化の秘訣

私が勤務している学校では、定時に帰る教員はいません。

ほとんどの教員が、2時間近い残業をして帰るというパターンです。

 

やはりどうしても仕事が勤務時間に終わらない教員が多いのです。

中には、「あなたの仕事の量ならとっくに終わって帰れるでしょ」という人もいますけど…

 

教員は、残業手当が出ない代わりに教職調整額というものが給料に上乗せされているため、残業への意識が薄いということもあるのですが、やることが多すぎるというのは事実です。

 

ただ、仕事を効率化すれば早く終わることもたくさんあります。

 

問題は、同僚教員の仕事の仕方が旧態依然としていることが多く、年齢的に上のベテラン教員に下の世代が方法を合わせてしまうため、効率的に仕事ができない、といった面が大きいのかもしれません。

 

とはいえ、どの教員も(まれに学校から帰りたくないのかなと思う方もいますが)できれば早く帰りたいと思っているはずです。

 

そこで私が普段意識している、仕事を早く終えて帰宅するためのちょっとした秘訣をお教えしたいと思います。

 

大前提として、途中で仕事を投げ出して帰っている、と思われるような形の帰宅は絶対にアウトです。

自分への信頼を失うことになりますし、周囲に同じような考え方が浸透しません。

 

周りも早く帰ろうと思うような姿を見せないとあまり意味が無いと思うんですよね。

 

 

私が心がけているのは、

 

①前年を踏襲するようなことは極力省力化し、一部にオリジナリティを出す

 

前の年度にも行った行事等は、データをもとに極力短時間で仕上げます。やることとしては、日付の変更、役割分担における名前の変更などですね。その上で、どこか変えれるところはないか考えます。1カ所でも変われば、それは完全オリジナルです。アイデアをその部分に集中すれば、自分の計画になるはずです。

 

②自分じゃなくてもいいことは誰かに任せる

 

学級経営において大きなウェイトを占めるのは、子どもたちの提出物の管理です。金銭や個人情報が絡むものは除いて、子どもたちに出来ることはどんどんやらせます。忘れ物チェック係、プリント採点係…なんでも子どもたちにやらせてみると、自治的な活動が多くなり、学級が良い方向に進んでいきます。

 

③ペアやグループ(学年やブロック)の中で決めごとをつくる

 

教員は学級担任としては1人ですが、基本は学年団として複数名で協力して動いていると思います。隣のクラスの先生と進度のバランスを取ったり、行事の準備をしたりするでしょう。早く帰るには、この学年団が一致して進めないと、少しぎくしゃくした関係になってしまうかもしれません。ですから学年団として、週に一回は定時退勤にするとか、お互いに早く帰る日を設定するとかを決めてしまえば良いのです。

 

④授業はパターン化する

 

日々の授業こそ、帰宅を早めるための一丁目一番地だと思います。各教科の授業の進め方をパターン化し、それを子どもたちにも身につけさせる。これができれば業務の負担がかなり減ります。ただ、そのためには学級の子どもたちが担任のやり方を認めなければなりません。「ああ、こうすれば授業の内容がわかるな」「なんか力ついてきた気がする」と思ったり、授業が面白いなと感じたりしなければ、意味がないのです。

 

 

学校の先生の業務は多岐に渡りますから、これだけやれば早く帰れる、と決まる訳ではないですが、意識として持っておけばかなり働き方の改善につながるはずです。

 

と言いつつも、保護者への対応とかでなかなか思い通りにはいかないんですよね…

保護者へ電話するときのポイント 信頼関係を築くために

私たち教員は、かなり頻繁に保護者に電話をかけます。

 

欠席児童の家での様子を確認するためや、不登校気味の子の家庭に定期的に連絡をする場合など、電話をしない日も方が少ない、と言った感じでしょうか。

 

まあそれはまだよいのですが、厄介なのは生徒指導上の問題が発生した時です。これは必ず電話をします。そして時には学校に来てもらって面談、ということもあります。

いい話で電話するわけではないですから、当然、我々教員もあまり気乗りはしません。

 

 

でも、電話を受ける保護者側はもっと嫌なはずです。

 

保護者は学校からの着信があると、たいていの場合ドキッとするはずです。

「うちの子、何かやったのかな」

と。

 

まして学校から面談を持ちかけられたら気が気ではないでしょう。

 

保護者はそういう気持ちだということを、教員側は理解する必要があります。

 

 

そこで保護者に対して、どんなことに気を付けて電話すればよいのかを考えてみます。

 

 

子供の落ち度は親の落ち度と考える人も多いです。

「私がきちんとできていないから」

「小さい時にもっと関わればよかった」

「私が悪いんです」

「私の育て方が悪かったんでしょうか」

「みんなに迷惑をかけている」

そんな言い方をする保護者も少なくありません。

 

逆に子供の落ち度は学校の落ち度、と考える人も中にはいますが…

 

責めるつもりはなくても、責められていると感じる方が多いのです。

明るく振る舞っていても、心の中は穏やかではないのは当然でしょう。

 

そんな保護者に対して、私たち教員は、支援者としての立場で接する必要があると思います。

 

具体的には

①丁寧に話を聞く

②同じ目線で進む

③一緒に困り、一緒に喜び、一緒に楽しむ

④目標となる視点を持ち、それに近づくための手立てを提案する

ことが求められると思います。

 

 

さて、電話対応で一番難しいのは、最初の一言目です。

本題に入る前に、どんなことを話したらよいのでしょうか。

 

私が意識しているのは、

・日頃の感謝を伝える

・労いの言葉をかける

・子供の具体的な姿を伝える(よいところ)

でしょうか。

 

私は、

「忙しい中電話に出ていただきありがとうございます」

から始めることが多いですね。

そして日頃の学校の教育活動、特に直近の行事等での協力に関する感謝の気持ちを伝えるようにもしています。

 

仕事や家事に対する労いの言葉をかけるのもいいでしょう。

自分が実際にやっていれば、なおさら説得力が増すので、私自身のことを先に出して、仕事が終わってからの家事は大変ですよね、なんて話をしますかね。

 

子供の姿を伝えることは一番効果的なのですが、ここで大切なのは、「具体的に」伝えるということです。

 

「○くん、最近頑張っていますよ」

では、「何を?」と思ってしまうのです。

 

「○くん、昨日できないと言っていた計算を、私にやり方を聞きに来て練習したんですよ。それで、今日同じような問題をやったら、しっかりできていて感心しました」

のように、具体的な姿を伝える必要があります。

 

そのためには、子供をしっかり見ておく必要があるのは言うまでもありません。

 

とはいえ、話題があまりなくて、困るような場合もあるでしょう。

そういう時には、質問するようにしています。

「インフルエンザとか流行っていますが、ご家族の中で体調崩したりしていませんか?」

 

家族構成を理解して話すと、より親近感が深まると思います。

「小さい子もいて大変ですよね。うちもそうなんですけど、朝とか戦争じゃないですか?」

などですね。

 

関係性がきちんと築けないと、こちらの目的は果たせません。

本当にその子に変わって欲しかったら、そして保護者に変わって欲しかったら、よい関係を築くことです。

信頼できると思われなければ、そこからは進むことはありません。

私自身、言いたいことだけを言って関係性を崩すという失敗を数々してきましたから、よくわかります。

 

言いたいことを我慢して話をすることがありますから、これが私たち教員のストレスになるといえば間違いなくそうなのですが、先々ずっと続くストレスになるか、この後ある程度ストレスフリーになるかは、この関係性の築き方にかかってくるのです。

災害への意識を高めよう

この度の能登地震の被害に遭われた方には、心からお見舞い申し上げます。

 

私も東日本大震災を経験しましたが、災害の恐ろしさについては軽々しく述べるわけにはいきません。とにかく1人でも多くの方へ支援が行き届いてほしいと願っています。

 

本来であれば3学期が始まっている学校の再開についても、なかなか目処が立たないようですが、被災地の一部の学校ではそういった動きも出て来ているようです。

友達に会って笑顔を見せる子どもたちの姿に、日常の大切さを感じずにはいられません。

 

 

自然災害が起こると、その時は自分だったらどうするかとか、日頃から気をつけないとなと思うのですが、日が経つにつれてどうしても薄らいでいきますよね。

 

子どもたちはその傾向が本当に顕著です。

逆にずっと気にし過ぎるような子もいますけどね。

 

日本は災害の多い国です。

子どもたちにも防災意識を植え付けておきたいと私も考えています。

 

そこで、私が学級の中でやってきたことについて今回は紹介したいと思います。

 

災害については、授業でも取り上げることが社会科や理科、道徳などでもよくありますが、ここではそれは除き、短学活などでの実践例ですね。

 

自分の子供にしている内容もあるので、家庭の中でも役に立つのではないでしょうか。

 

全部で4つあります。

 

①今ここで地震が来たらどうなる?というシミュレーションをしてみる

②巡り巡って自分の暮らしに影響するという具体例を示す

③自分の体験を話す

④日記の宿題にする

 

 

①今ここで地震が来たらどうなる?というシミュレーションをしてみる

 

学校にいる時に地震が起こったら、あなたはどうするか。

授業中だったら?校庭で遊んでいたら?トイレに入っていたら?

想像する、考えてみることはやはりとても大切だと思います。

こうなったらこうしなさい、覚えておくんだよ、では子供の頭の中に残らないと思うんですよね。

まして災害などは我々の予測の範疇を超えることもあるものです。

私は一緒に考えて、議論するようにしています。自分の中での答えはありますが、あまり押し付けないように意識しながら。

 

②巡り巡って自分の暮らしに影響するという具体例を示す

 

子どもたちが実感を伴って感じることができるのは、今使っているものや食べているものについてです。

ですから、災害の起こった地域で作られている特産物などを教えるなどして、自分の暮らしにどう影響が出るのか考えさせるようにしています。

このような考え方は災害に限ったことではなく、貿易や国際問題などでも使いますから、割としょっちゅうしています。

 

③自分の体験を話す

 

子供よりも少なくとも我々の方が経験を積んでいます。

被災地に知り合いがいることもありますし、その場所を訪れたこともあるかもしれません。

過去の大きな災害の経験について、話すこともできます。

子供にとっては、自分の身近な人が体験した話は、メディアで見たり聞いたりする情報よりずっと価値があると思っています。

 

④日記の宿題にする

 

私は週に1回、週末に日記を書くことを宿題にしていることが多いのですが、この宿題の内容を「災害について」と決めて出すこともあります。

まあ個人差はありますが、自分なりに考えを書いてくる子がいますから、後でその子の承諾をとって内容を紹介することもできるわけです。

どんなことを書けばいいかわからない子は、親に相談することもあるでしょう。家庭で防災の話題を話し合うきっかけにもなります。

 

 

子供が見ている世界は私たち大人より狭いですから、我々はそれを補佐してあげる役目があると思っています。

自分の住んでいる地域にいつ大きな災害が起こるかは誰もわかりません。

そうなった時に少しでも助けになるように、教えるのではなく、考える手助けをしながら、意識を高めていきたいと思っています。

リズムを取り戻す!冬休み明けに取り入れたい学習の工夫

私の地域ではまだ冬休みは続くのですが、多くの地域では今週から3学期が始まるのではないでしょうか。

 

私自身も先週から勤務しており、研修会等にも参加しているのですが、まだまだ仕事モードにしっかり入ってはいませんね。

 

一応、年末年始はしっかり休んでいますのでリフレッシュはできているのですが、子どもたちが登校して来ないので、勤務開始ギリギリに出勤しますし、生活リズムがいつもよりゆっくり気味なので、戻っているかといえばそうではないのです。

 

ちなみに私は、普段であれば、朝は5時に起きて炊飯器のスイッチを入れて朝食の支度をし、6時に子供2人を起こし、といってもなかなか起きなくて6時20分ぐらいになり、そこから子供に朝食を摂らせて着替え、歯磨きなどをして、まあ同時進行的に自分も準備をして、大体7時過ぎには家を出るという感じです。

 

土日ぐらいの休みでは、そのリズムのまま早起き生活になるのですが、長期休業、特に冬休みのように長い休みが続くと、夜明けが遅いことや寒くてベッドから出たくないということもあり、ついつい二度寝してしまいがちです。

 

そろそろスイッチを切り替える必要がありますね。

 

 

さて、学校にいると、実際には見えないものの、子供の話や日記、実際の様子、服装や持ち物などから、いろんな家庭の姿が見えてきます。

 

お家の人はきちんとこの子のことを見てくれているんだろうか。

家では本人は何もせず、お家の人が何でもやってあげているのではないだろうか。

親とご飯を食べる機会が少ないんだな。

子供を連れて随分遅くまで外出しているんだな。

母子家庭なのに、男の人がしょっちゅう話に出てくるな。内縁状態なのだろうか。

 

生徒指導面で心配になる子は今挙げたような事情を抱えている子が多いです。

 

長期の休み明けになると、そういった子はなかなかリズムを取り戻せず、気持ちの面で乗らなかったり、体調不良を訴えることが多くなります。

 

こちらもどうにかしたいとは思うのですが、親を変えるって大変なんですよね。なかなか変わるものではないのです。

 

長年の生活習慣を変える、自分自身のことを想像すると難しさがわかりますよね。

 

子どもたちには、

「自分の生活の流れが常識だと思わないんだよ。いろんな人の生活を聞いて、尋ねてみて、変える必要があるなと思ったら、自分で何かを決めてやってみるといいよ。」

などと話していますが、難しいですね。

 

私の場合、このような時期は、少し動きのある活動的な学習を取り入れてみたり、遊びの要素を入れて盛り上がるような学習を取り入れてみたりと工夫してやっていましたね。

 

動きのある学習といっても、普段の学習の流れそのままに、書き終わったら起立するとか、声に出して読む回数を増やすとか、みんなのノートを見合うとか、そんなちょっとした動きです。

 

遊びの要素を入れるという点では、まあ何でもいいのですが、例えば「木へんの漢字集めをしよう」とかを縦列1チームのチーム対抗でやるなどすると、仲間がいるからサボれませんよね。

 

でもこれだけで眠気がなくなったり、飽きのこない流れになったりするんですよね。

 

こういった少しの工夫についても、やはり担任が子どもたちの様子をしっかり見ているからこそできることだと思います。

 

休み明けの子どもたちの様子をしっかり見ていって、良い3学期のスタートを切りたいものです。