年末年始をゆっくりと過ごしながら、このブログを書いています。
さて、年が明けると、
「今年はこれを頑張ろう」
と目標を設定したりしますが、なかなか年間を通してできることは少ないのではないでしょうか。
学校にいると、子どもたちはとにかく目標を立てます。
いや、言い方が違いますね。
目標を立てさせられるのです。
もともと学校には教育目標というものがあります。
これが学校の根幹の目標ですね。
それに努力目標、学年目標、学級目標…
これに個人の目標が加わるわけです。
個人の目標にしても、学期ごとに知・特・体、つまり学習・生活・健康の面で立てたり、行事ごとに目標を立てたりと、とにかく目標だらけなのです。
ですから、ほとんどの場合、目標を立てたことさえ忘れてしまい、この数ある目標を意識できるはずもなく、下手をすると自分の目標も言えない、なんてことがよくあります。
そして毎年のように同じような目標を立て続け、なかなか実現できない、ということの繰り返しになりがちです。
これは大人の私たちにもあるのではないでしょうか。
せっかく目標を立てるのですから、普段から意識して、できれば実践していきたいですよね。
そこで私が子どもたちに実践している目標設定の方法について、少し紹介してみたいと思います。
私が子どもたちに取り組ませている目標設定のポイントは5つです。
①目標は少なく
②自分の目標という意識
③できる目標設定・数値目標
④定期的に振り返りをさせる
⑤点数をつける、グラフにする
①目標は少なく
できるだけ目標は絞ってあげます。私の場合、教育目標や努力目標などは学校が作ったものだから無視していいと言っています。学年でテーマのようなものを決めるのであればそれでもいいし、学級会で話し合って目標を決めるのであればそれでもいいですが、全体(集団)の目標はそれ一つにします。
個人の目標に関しては、この限りではないですが、それでもできるだけ絞っていくようにします。
②自分の目標という意識
他の子がどんな目標を立てているかはどうでもよくて、自分にとって良い目標を立てなさいと言います。ここで大切なのは自己分析です。子どもたちが自分自身と向き合って設定した目標なのかを、教員はしっかり見極める必要があります。
③できる目標設定・数値目標
できそうもない目標を子どもたちは立ててくることがあります。
「これできる?完璧は求めない方がいい」
と言って考え直させることも多いです。忘れ物が多い子が「忘れ物を無くする」という目標を立ててきたとしたら、「忘れ物ゼロの日を週3回にする」というように、できそうな、評価のしやすい目標に変えてあげます。
④定期的に振り返りをさせる
年間を通した個人目標であれば月に1回ほど振り返りをさせます。とにかく忘れないように目標を思いだす意味でも定期的な振り返りは必須です。行事であればもっと短いスパンになるので、中間、直前、終了後といった感じで振り返ることが多いです。
時間はかけません。5~10分くらいです。
⑤点数をつける、グラフにする
振り返りをする際に、前より良くなったのか悪くなったのかを視覚的に捉えさせるようにしています。その方法が点数化やグラフ化です。何となくでもいいのです。その子なりに良くなったのか悪くなったのかイメージできることが大切です。ただ、担任は「どうして上がったの?」などと聞いて根拠を求めることを忘れてはなりません。
以上、私なりに実践している目標設定の方法を紹介しました。
目標を立てることが目標にならないように、そして毎回同じような目標を立てることにならないように、今後も工夫していきたいですね。