私は小学校の教員ですが、今回はこのニュースについて思ったことを言いたくなってしまいました。
保育園の話です。
4歳児、5歳児のクラスは保育士1人に30人が基準となっていますが、それを改善してほしい、というものですね。
いやー、わかっていたとはいえ、改めて聞くとすごいと思います。
私の話をすると、実は、学校事情などで高学年を多く任されてきたこともあり、低学年の担任というものをしたことがありません。
自分でもちょっと小学校の教員として知識や実践が不十分だなあと思ったりもしていたので、低学年を希望したりもしたのですが、やりたくてもやれなかった、希望しても叶わなかったんですね。
とはいいつつ、低学年の担任が務まる自信はなかったですし、きっと低学年にはならないだろうなと高を括ってしたところもありました。
そんな私ですが、今は指導的立場となり、低学年の学級に入ることも増えてきましたし、低学年の児童に個別の指導をすることもあります。
そこで感じるのは、低学年、特に1年生は本当に大変だということです。
私の学校は1年生はひとクラス約30人です。
担任とスクールサポーター1人の2人体制で見ていますが、壮絶だなあと感じます。
学習指導もさることながら、日常の生活の世話、例えばトイレ、手洗い、物の片付け、廊下の歩き方、食事の仕方…とにかく一つ一つに手がかかります。
そして話したことがきちんと伝わっているか、確信が持てません。
私は低学年の経験がありませんので、言葉を選ぶことがとても難しいのです。
簡単な言葉を使わないと、子どもたちの表情に
「?」
と書いているのがわかるのです。
これを踏まえて考えると、先程の保育士さんの話ですが、すごいですよね。
年中、年長さんを1人で30人見てくれ、なんてとてもじゃないけど無理です。
自分の息子が保育園児ですから、尚更感じますね。
ましてこのご時世、どこからクレームが入るかわからない状況。その苦労たるや計り知れません。
聞くところによると70年ほど前からの基準なんだとか。子供がたくさんいた時代と今とでは配慮すべきことが莫大に増えているはずなのに…。
保育士さんは給与面などの待遇もあまり良くないようですので、早く改善されることを期待します。
それにしても、この国は子どもたちの教育や成長に関することに対して、いかに後回しに、粗末にしてきたかがよくわかりますよね。
子供は選挙に行きませんし、経済力もありません。
しかし、何年か、何十年後かの日本の将来を支える存在であることに間違いないのですがね…
よくこういう話をすると政治や政治家批判になってしまいますが、選んでいるのは我々国民ですから、私は政治家が悪いのではなく、国民がそういう選択をしているのだと思っているんですけどね。
自分が年老いた時、死んでしまった後のことを考えて政治に参加する余裕なんて、私たち日本人には無いのでしょうか…