小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

働き方改革を進めていくためには①

教員はブラックだと言われています。年々教員希望の学生は減っており、倍率がどんどん下がっている中、質の低下も心配されています。

 

そんな現状を改善しようと、働き方改革の推進へさまざまな方面から動きが出てきています。

 

実は私の街でも働き方改革を推進しようと、市が市長からのメッセージを教職員に発信したり、教育委員会が方向性を打ち出したりしているのですが、今回はその働き方改革と私たちの業務について考えていきたいと思います。

 

ちょっと長くなるかもしれないので、分けてお話しします。今回は第1回ということで。

 

 

まず大前提として、働き方改革というのは、教員は勤務時間というものが形骸化していて労働時間が長くなっていること、業務が多岐にわたり多忙であることなどから、教員の働き方を見直していく必要がある、ということが基本となっています。

 

教員の勤務の現状、これについては学校現場で働く人なら誰もがその通りだと納得しているはずです。実際に勤務時間は7時間45分と決まっているのですが、その時間で勤務している教員は皆無でしょう。

 

まず朝の勤務の開始時刻がおかしいですよね。例えば8時から勤務、となっていたとしても、8時の前に子どもたちが登校します。その子どもたちに朝自習の指示を出したり宿題の提出の確認をしたりするわけですから、8時に出勤する学級担任なんてほとんどいないわけです。

 

日中は1時間目から6時間目までの授業が入ります。休み時間や給食などもありますが、その時間もほとんど全て指導や丸付けなどに充てられているでしょう。小学校ですと、最近は教科専科の教員なども配置するようになってきましたので、空き時間もごく僅かですが生まれるようになってきましたが、大体その時間も宿題のチェックやテストの丸付けなどで終わってしまうことが多いでしょう。

 

では放課後はどうでしょう。児童を下校させてもうすでに16時近く。

 

日中何も特になければよいですが、欠席児童への連絡、友達と喧嘩して泣いた子や指導を受けた子への連絡、怪我をした児童への連絡など、私の勤務する学校では電話回線が空くのを待つ先生方の列ができます。

 

すんなり連絡がつけばいいですが、なかなか連絡がつかないことももちろんありますし、指導を受けた児童の保護者の中には、納得がいかず説明に時間が掛かったり、指導の仕方について意見を言ってくる人もいたりして、揉めることももちろんあります。

 

それが一段落して、ようやくそこから次の日の準備となるのです。学年で時間割の調整をしたり、授業の教材研究をしたり、校務分掌の仕事をしたりといったことが始まります。

 

ざっくり、本当にざっくり説明しましたが、実際はもっと複雑です。現場で勤務する先生方ならわかると思います。

 

 

ではこんな状態の学校現場をどのように変えていくのか、という視点に立って考えてみましょう。

 

まず考え方として一番必要なのは、一人一人の子供に対して、学校にいるときは学校が、学校を離れたら家庭が責任持つという棲み分けをしっかりするということでしょう。

 

現状、放課後の友達同士のトラブルを学校に解決を求める保護者もいますし、地域からの苦情を受けて生徒指導の担当者がパトロールに出かけることもありますから、ここが変わればかなり大きな負担減になることは間違いありません。

 

 

次に、こういった変革を誰が進めるか、という話です。保護者にとっては、今まで学校がやってくれていたことが自分達に降りかかってくるわけですから、学校への反発があって当たり前と言えるわけです。

 

ですから、市や教育委員会が主導して進めていくことが必要となってくるのです。当然、その説明も学校がするのではなく、自治体が出すことが大切でしょう。学校ごとの対応が違うと「あそこの学校はいいな」「うちの学校は不親切だ」ということに繋がりかねませんから、街の学校全部で取り組んでいかないといけないと思います。

 

 

とまあ、ここまで書いてきましたが、長くなってきたので今回はこの辺で終わります。次回は教員自体の抱える問題と若い教員の資質向上などにも触れていけたらと思います。