小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

PTAの今後の行方

学校にはPTAという組織があります。

 

Parent(親) Teacher(教師) Association(組織)の略称で、日本語では「父母と教師の会」というのがまあ正式名称でしょうか。

 

PTAが何をしているか、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。

お子さんのいる(いた)方なら加入していたと思いますので、おわかりかと思います。

 

活動内容は学校によって多少違いますが、学校行事の手伝いやベルマークの収集、学校周辺の美化活動などをイメージする方が多いのではないでしょうか。

 

そんなPTAの組織ですが、これ実は加入は任意なんですよね。でも実際のところ、全家庭に強制加入をお願いしている実態だというのが、たまにメディアでも取り上げられたりします。

 

また、このPTA活動が保護者に負担を強いているという記事も目にしますね。

 

そんな中、こんな記事が出ていました。

news.yahoo.co.jp

 

PTAに入るのも入らないのも自由である、という趣旨の発言を校長がした、という話ですね。

 

まあ、本当は至極当たり前のことなのかもしれませんが、多くの学校では当然のように全員が入るようになっている(というか選択の余地がない)と思います。

 

なぜ最初から任意加入ではいけないのでしょうか。

ということで、今回はPTAについて考えてみたいと思います。

 

 

PTA活動の内容としては、大きく3つあるのかなと思います。

 

①日常の活動に関すること

②行事の運営に関すること

③予算に関すること

 

この3つです。

 

①の日常の活動に関することですが、これはベルマークの収集とか、登下校の見守りとかがあたると思います。当番があって、みたいな話ですね。

 

共働き家庭が増え、母子・父子家庭も増えている中で、仕事の都合もあり、なかなか平日の昼に活動するのは難しい面があるでしょう。

 

 

②の行事に関することですが、わかりやすい例で言うと運動会ですね。用具係などのお手伝いをPTA活動として行う事が多いです。前日のテントの設営や当日の万国旗張りなど、大人の力がたくさん必要な場合に重宝します。

 

とはいえ、大きな学校であればあるほど、手伝いに来るのはごく一部の方々と言わざるを得ない現状にあると思います。小規模校なら手伝わないと成立しないので、かなり協力的ですけどね。

 

最近では、運動会の行事の手伝いを業者に外注している、ということもあるようです。

www.tokai-tv.com

こうすれば、手伝いの仕事で我が子を見られないことも無くなるし、不公平感も無くなるというのが発注した理由だそうですが、これはこれでPTA会費の増額など、別な意味での負担増に繋がりそうな気もします。

 

 

③の予算に関することについてですが、学校というのは、潤沢なお金があるわけではありません。それを補う役目としてPTAの会費があります。

 

バスを使った行事などは、特別な場合を除き、その度に児童や生徒から徴収することになります。一人当たりの金額はなかなかのものになります。そんな時にPTAの予算から一部を補助するのです。

 

また、行事の感想や写真を載せて、子供たちの様子を冊子にまとめた広報誌を作成する際にも、PTA会費を活用している学校が多いでしょう。

 

中学校なんかは、部活動の上位大会に進んだ際の遠征費用や、ユニホームの新調などにPTAの積立資金を使ったりしています。(部活動の地域移行への問題点でもあります)

 

 

 

さて、PTAの活動内容について述べてきましたが、学校側から見て、任意加入になると特に不都合だと感じるのは③に関してです。

 

例えば、PTA会員のみにバス代を補助しますとなると、学校側の事務手続きは大変煩わしくなります。広報誌に載せる写真はPTA会員の児童でなくてはなりません。こういった活動は全員が一律に加入しているからこそできる活動とも言えるのです。

 

 

ゆくゆくはPTAの組織も縮小していくのかもしれませんが、学校にとってはまだまだ不可欠な組織でもあります。

 

負担感や不公平感の出にくい組織になるように、変わっていく必要はあるのでしょう。

 

全国では様々な取組がされているようですが、どれを正解とすることなく、その地域やその学校に合った形を作っていければいいのかなと思っています。