小学校教員kosukedadの日記

思ったことをわりとはっきり書いていきます。毒舌かもです。

自転車禁止 こっちで決める?

東北地方でも積雪の多い地方に住む私にとって厄介な冬がやってきました。寒いのはずっと苦手で、それは今も変わらないのですが、子どもを授かってからは若干考えも変わり、雪もいいもんだ、と少しは考えるようになりましたけどね。

 

とはいえ、基本的に雪は大変なことしかありません。冬で夜明けも遅く、朝は暗いのにもかかわらず、雪が積もれば早くから雪かきをしなければなりません。暖房やお湯など家庭での燃料代も嵩みます。また、車での移動の際は早めにエンジンをかけてアイドリングしないと窓の氷が溶けず出発できません。出発してもスリップなどに細心の注意を払わなければなりませんし、そんな車が多くなると当然渋滞する、というように、悪循環を起こすのです。

 

 

そんな私の住む街の学校にはこんなルールがあります。「雪が降ったら自転車に乗れない」というルールです。生徒指導係から出される校内のきまりに明記されているのです。

 

私はこの街に転勤してきてからずっと違和感を感じてきたのですが、自転車への乗り方を含めた、家に帰ってからのルールが本当に多いのです。自転車に関しては、「3年生以上になったら道路で乗ってもよい」という謎のきまりもあります。それ、学校で決めることですか?って感じです。

 

生活指導全般における決まり事を学校で決めているのには理由があるのでしょう。おそらく「家庭ごとにルールが違うと困る。統一してくれ。」という声に応えた形なのだと思います。しかし、このきまりを学校で決めたことにより、学校側の負担が大きくなることは紛れもない事実となります。

 

例えばこのルールを破った児童が出たとすると、学校側で示したきまりなので、学校で指導しなければなりません。それっておかしくないですか?

 

一応学校側も、「自転車の乗せることは保護者の責任のもとでお願いします」という文言を明記している部分はあるのですが、それなら自転車に関する事項は全部削除して、「自転車は各家庭にお任せします」となぜ言えないのでしょう?そもそも論として、帰ってからの生活に学校が口を出す必要は無いはずです。

 

結局は、保護者の要望に応える形で進めてきたことで自分の首を絞める、ということが学校現場では続いてきたということでしょう。

 

自転車を例にして話をしてきましたが、基本的に私の考えとしては、家に帰ってからのことは一切ノータッチとするということを徹底するしかないと思います。ただ、口で言うのは簡単ですが、なかなか難しいことです。例えば、学校で友達同士で約束して家に帰ってからトラブルを起こしたとか、学校での出来事がきっかけでライン上で悪口を書いたとか…学校が関わっている事案も発生してしまうのは必然です。長く時間を過ごしますからね。

 

ここで人の良い学校側は、介入して解決しようと努力してしまうのです。

 

学校というところは、人を育てるところだ、という意識が強いです。失敗を次に生かすために指導するということも必要なので、必要以上に頑張っているのではないかと思うのです。各家庭が放課後のトラブルを自分たちで解決しなければならないとなれば、もっと自分の子どもをしっかり見なければならないという意識が生まれるのではないでしょうか。自分の子の人間関係にも目を光らせるはずです。学校がなんとかしてくれる、という保護者の気持ちを変えていかなければならないのではと私は考えています。

 

乱暴な論だ、と言う意見ももっともでです。

 

指導することは学校のすることです。それはとても大切なことです。ですが現実問題として、事案が発生したときの確認をするために事情聴取をしたり、証拠となる物を集めたりということに、膨大な時間を費やしているのが、本当に学校のすることでしょうか。もしそれをやるのであれば、人員を増やしてそのような事案に対応できるようにしていかないと、ちゃんとやっている子、普通に頑張っている子が損をすると思います。それがあるべき学校教育だとは私は思わないのです。

 

私が今例示したようなことは、もしかしたら別の例もたくさんあるのではないでしょうか。「こんなこと、学校で決めなくてもよくない?」ということが。